LALALA
「俺はいっつも、祐樹の陰に隠れて気後れしてて。大学出た後、就職決まんなくてなりたいこともなくて。理容師だけは、なりたくなかったんだけど…」
…そんな過去があったんだ。
人を元気づける、勇気づける言葉の背景には、きっと、いろんな経験があるのだろう。
その頃の芝崎さんのことを想うと、私がもしも傍にいたら。
恥ずかしいから、不器用に。
ぎゅっと真横から隙間なく。
包み込みたくなるよ。
「出来ましたよ、焼いただけですけど」
明るい声で言いながら、私はピザを乗せたお皿を、テーブルの上に置いた。
「今、取り皿持ってきますね」
「季里ちゃん、」
立ち去ろうとしたら、後ろ手を掴まれた。
「は、はい?」
「家賃なんて要らないから。こっから出てかないでよ」
今のところ、引っ越す予定はないんだけど…。食器棚も本棚も、確かに引っ越しの荷造り中みたいな虫食い状態で。
勘違いされちゃったかな。
懇願するような口振りと、私を凍てつける手の力。
緩急がすごくて、戸惑うけど。
瞳は、真っ直ぐで。
いつも揺るぎない。
「あの、私…」
「俺のこと、恋愛対象として見れないのは仕方ないけど、」
「見てる、私。私芝崎さんのこと、恋愛対象として、見てます、たぶん…」
だから、私も応えたい。
…そんな過去があったんだ。
人を元気づける、勇気づける言葉の背景には、きっと、いろんな経験があるのだろう。
その頃の芝崎さんのことを想うと、私がもしも傍にいたら。
恥ずかしいから、不器用に。
ぎゅっと真横から隙間なく。
包み込みたくなるよ。
「出来ましたよ、焼いただけですけど」
明るい声で言いながら、私はピザを乗せたお皿を、テーブルの上に置いた。
「今、取り皿持ってきますね」
「季里ちゃん、」
立ち去ろうとしたら、後ろ手を掴まれた。
「は、はい?」
「家賃なんて要らないから。こっから出てかないでよ」
今のところ、引っ越す予定はないんだけど…。食器棚も本棚も、確かに引っ越しの荷造り中みたいな虫食い状態で。
勘違いされちゃったかな。
懇願するような口振りと、私を凍てつける手の力。
緩急がすごくて、戸惑うけど。
瞳は、真っ直ぐで。
いつも揺るぎない。
「あの、私…」
「俺のこと、恋愛対象として見れないのは仕方ないけど、」
「見てる、私。私芝崎さんのこと、恋愛対象として、見てます、たぶん…」
だから、私も応えたい。