LALALA
「季里ちゃんてときどき、すんごくあどけない顔するよね」


引き寄せられ、至近距離で私たちは 見つめ合う。


「普段は美人で、大人っぽいのに。俺にはそのギャップがすごく、色っぽく見える」
「っ!」


バランスを崩して、膝から崩れ落ちた私の体は丸ごとすっぽり、芝崎さんの腕の中。


「捕まえた。」


首に色気立つ角度を付けた芝崎さんが、耳元で囁く。職人さんみたい、と、いつか形容した私の指先にキスをする。


「おじさんと、こんなことすんの嫌?」


その熱と感触がなかなか抜けなくて、上目遣いでそんなことを言われると。すごく、焦ってしまう。


「__っへ!?」
「あはは!今日は、やめとくけどね。季里ちゃんにだけは、嫌われたくないから。絶対」


さ、冷めないうちにピザ食べようか、と。仕切り直した風に言った芝崎さんは、一度名残惜しそうにぎゅってして、私の体を離した。

座り直して、テーブルの下に落ちていたビーズを拾った芝崎さんが、頬に笑窪を刻んで私に手渡す。

私はそれを受け取って、手のひらで大事に包み込みながら、自分がどんな顔をしてるのか見てみたいなぁって思った。あどけない顔とか言われても、自分じゃわからないから。

たぶんきっと。

おじさんに恋をして、だらしなく緩みそうな頬に必死で力を入れている、可笑しな顔だと思うんだけどね。



END
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