健診診断と恋と嘘
私の意志に関係なくボタボタと勢い良く流れ落ちる涙がアスファルトに吸い込まれていく。
「あ、ごめっ。え? 俺、変な事聞いた?」
慌てたようにそう言って大粒の涙を溢し続ける私の頬に触れる小塚さんが困ったように眉を下げて私の事を抱きしめてくれて宥めるように背中を撫でてくれる。
「ごめん、もう聞かないから。泣かないで」
違うんです、そうじゃないんです。別に名前の由来を聞かれるのが嫌な訳じゃないんです。
ていうか……あれ、涙止まりました。
え、何で? いつもこうなったら三十分は泣けるんだけど。
前もそうだったけどイケメンパワー?
それとも小塚さんが優しく背中を撫でてくれてるからなんだろうか。
そんな事を思っていた私は、ふと視線を感じて小塚さんの胸から顔を離して後ろを振り返った。
少し離れた所から歩いてくるその人と目が合って、驚いて息を呑んだ私は震えながら小塚さんの服を掴む。