健診診断と恋と嘘

お兄ちゃんは七月生まれでやっぱり夜に生まれたから旧暦の文月からとって文夜って名前だ。


私の名前もお兄ちゃんの名前もお母さんがつけてくれた。


お母さんの事も話さないとな。章みたいに、拒絶されたらどうしよう。


小塚さんなら受け入れてくれると思いながらも、やっぱり少し不安になってしまう。


あ、また涙出てきちゃった。


でも、ちゃんと話さなきゃ。ちょっと心配そうな小塚さんを振り返ってぎゅっと抱きつく。


そしたら小塚さんも私を抱きしめてくれて、すごく安心できてやっぱり涙が止まる。


「私を出産した時に、お母さんが死んじゃって……私ずっと、自分は生まれてこなければ良かったと思ってたんです」


章にこの話をした時は、お前がお母さんを殺したんだろとか悲劇のヒロインぶってるとか言われてすごいショックだった。


傷口に塩を塗るってああいう事を言うんだろうな。それどころかグリグリ抉られてたかも。いや、刺されてたかな。


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