健診診断と恋と嘘

上機嫌で鼻歌を歌いながらご飯を作っていると、ちょうど出来上がりという所で玄関の方からドアの開く音が聞こえた。


玄関の方を覗くと凌ちゃんが帰ってきていて嬉しくなって満面の笑顔になってしまう。


「おかえりなさい」


笑顔のまま凌ちゃんに駆け寄る私を見て、凌ちゃんも笑顔を見せてくれる。


そのままぎゅうっと抱きつくと凌ちゃんは笑いながら私の背中を撫でてくれる。


「ただいま、朔夜。どうした? 何か機嫌いいね」


「凌ちゃんが帰ってきたのが嬉しいのと、あと今日はいいことがあったんだ。ちょうどご飯も出来たところだよ」


そう言うと凌ちゃんが私の頬に触れる。あ、そうだ。お帰りのキス。


それがキスの催促だと気付いて頬に手を伸ばしてチュッと唇にキスするとよくできましたと誉めるみたいに頭を撫でてくれる。


「今日、FMTに行ってたんだよね。結城にいじめられなかった?」


心配そうな凌ちゃんに笑ってしまう。しかし和さんは信用ないなぁ。


結城さんに出会う前はどれだけひどかったんだろう。


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