健診診断と恋と嘘

「よろしくね、朔ちゃん」


小塚さんにそう言って微笑まれて、それに私も微笑み返す。


「今日は切り干し大根の煮物を作ろうと思って材料持ってきました」


何となく料理しない人なんじゃないかと思って家から少しずつ調味料も持ってきたけど、正解だったな。


ここまでとは思わなかったけど……。


持ってきたバッグから次々と材料を出す私に小塚さんが目を丸くする。


「大きいバッグ持ってるなと思ったらそんなの持ってきてたんだ。重かったでしょ。家まで迎えに行けばよかったね」


いや、正直重かったけどそれはダメなんですよ。


家に来てもらったら結婚してないのバレますから。明らかに単身者向けのアパートだし。


「いえ、全然大丈夫ですよ。仕事で鍛えられてますからね」


毎日引っ越し屋やってますからね。どや顔で力こぶを作る私の腕を小塚さん触ってきてドキッとする。


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