それはとっくに恋だった
成人女性で、妊娠中に生理が止まることを知らない人はいないと思う。



でも、男性は?


男性ってこんなもんなの?



混乱して、何も言えないでいると、颯太はすごく苦しそうな顔をしながら手を握る力を強めた。



「妊娠中の出血ってよくないんだろ?もう大丈夫なのか?」


「うん。」


颯太は、私から視線を外してため息をついた。



「ごめんな。真尋の不安も知らないで、勝手にいなくなったりして・・・」


「・・・ううん。仕方ないよ。」


仕方ない。だって梨央の頼みだったからね。


それを颯太が無下にできるわけない。



「・・・・・・」


黙っていると、颯太がじーっとこっちを見つめてきた。



「もしかして真尋、俺が電話してた時、起きてた?」


その問いに思わず息を飲んだ。
< 62 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop