それはとっくに恋だった
そんな私を見て、颯太は確信したらしい、頭をガシガシかきながら、またため息をついた。


眉間にしわを寄せて苦しそうにする颯太を見ていられなくて、私はうつむいた。


颯太が次に何を言うのか不安に思っていると、突然颯太に引き寄せられて、そのまま颯太の腕の中に納まった。



「・・・・颯太」


「ごめん。不安にして本当にごめん。」


耳元で颯太の声がする。


「でもな、言い訳させてほしいんだ。」


「え?」


「確かに、あの時の電話は、梨央からだった。

 でも、それは、実家に帰ってる梨央の代わりに風邪ひいてる達也に食べ物を届けて欲しいって電話だったんだ。」



「達也君、風邪ひいてたの?でも・・・」



梨央と達也君の新居から梨央の実家は電車で1時間もかからない。


何で、颯太に頼むのか不思議だ。



「梨央、妊娠してんだ。」


「嘘!!」


思わず颯太を押し返した。


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