漂う嫌悪、彷徨う感情。

頬を撫でる美紗の手が心地良くて目を閉じていると、

「・・・ねぇ、勇太くん。 真琴ちゃんの事が知りたい。 教えて??」

美紗が、真琴の事などすっかり忘れ、幸せ気分に浸るオレの目を覚ました。

そう、問題は解決していない。

「・・・ちょっと待って。 考える。 何せ、ついさっきまで真琴の事、憎んでしかいなかったから」

顎を親指と人差し指で挟み、盛大に悩む。

「・・・考えるって・・・。 パッと出てこないの??」

ひたすら斜め上を見ながら真琴の良いところを思い出そうとしているオレに、美紗が不安そうな表情を見せた。

「待って待って。 大丈夫!! 今までアイツの悪い所ばっかり目に付いてたからさ。 ・・・うーんと・・・。 あ!! 美紗と和馬くんの旅行の情報流して来たの、真琴なんだよね」

ひらめいた様に答えるオレに、

「・・・でしょうね」

苦笑いの美紗。
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