漂う嫌悪、彷徨う感情。

「最低なんかじゃないよ。 自分の事、そんな風に言わないで。 美紗、真琴に酷い事されたのに、真琴の良いところ探そうとしてくれたじゃん。 真琴をアシストしようとしてるじゃん。 優しい気持ちがなきゃ、そんな事出来ないよ。 美紗が最低なわけがないよ。 ・・・って、話逸らして、真琴の良いところ1つも言ってなくね?? オレ」

顔を隠したままの美紗の手を剥がして、情けなく笑ってみせると、美紗も鼻を啜って笑った。

「ありがとうね、勇太くん。 ゆっくりでいいよ。 真琴ちゃんが反省してくれてるって教えてもらえただけで、なんかちょっと救われた。 勇太くんが思いついた時に聞かせて」

「うん」

オレと美紗は結婚する。 焦らなくても、2人の時間はたくさん作れるんだ。

「もうすぐお昼休み終わっちゃうね」

美紗が壁掛け時計を見上げた。

「日本の昼休み、短すぎだよな。 スペインは3時間休めるのにな。 日本にもシエスタ必要だと思う」

美紗ともっと一緒にいたくて、美紗に抱きつく。
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