漂う嫌悪、彷徨う感情。
「休んだ分帰りが遅くなるんだから、お昼休みは1時間で充分だよー。 早く勇太くんと一緒に帰りたいもん。
・・・てゆーか、仕事どうしよう。 今更退職願下げられないし、就活しなきゃだー」
美紗が可愛い事を言って、嘆きながらオレに抱きつき返した。
「しなくていいよ、就活。 だって美紗の退職願、部長に揉み消してもらったし。 『後任が見つからない』って、オレが部長に頼んで吐いてもらった嘘だし。 あ、部長にこの事報告しないと。 部長、詮索するタイプじゃないから、オレもサラっとしか説明しなかったんだけど、部長もオレたちの事、心配して応援してくれたんだよ。
美紗の事、大好きだけど、美紗の好き勝手にはさせませーん」
『ふふーん』と美紗に笑ってみせると、
「ワタシも大概だけど、勇太くんも知らないところで色々動いてたんだね。 おそるべし。 でも、ありがとう。 もう少し勇太くんと働きたかったから、本当に良かった。 部長にもちゃんとお詫びして来なきゃ」
美紗が驚きながらも嬉しそうに目尻を下げた。