漂う嫌悪、彷徨う感情。
「反省してるなら、もう嘘はだめだよ」
よしよしと美紗の頭を撫でると、
「・・・ワタシの事、嫌になってない??」
美紗が顔を上げて、不安そうにオレを見た。
「なってないよ。 こんなんで美紗を嫌いになるくらいなら、嘘吐かれた時点で終わってたでしょ、ウチら。 むしろ嬉しかった。 美紗、小田さんに嫉妬するくらいオレの事を好きでいてくれたんだなーって。
それと、反省しすぎて真琴に虐められた原因を変に解釈するのは良くないよ。 オレ、『虐められる側にも悪い部分はある』っていう理屈、大嫌いだから。 『じゃあ、虐める方に非はないのかよ』って話でしょ?? 今回の件に真琴の事は関係ない。 虐められた理由の反省はしなくていい。 反省しなきゃいけないのは、嘘を吐いて小田さんを傷付けた事についてだよ。 つか、それに関してはオレにも責任あるし。 美紗の事で気持ちが参ってて、つい小田さんに甘えてしまったから。 小田さんの気持ち、知っててやったから」
自分が情けなくて、無意識に出た溜息が美紗の髪の毛を揺らした。