青涙
『今、那子をからかってた奴らもその事にやがて気づくの。そして、那子にひどい事したなって後悔するのよ。
だから、那子。
大丈夫よ』
『そっかぁ、良かった』
そして学年を上がっていくにつれ、お姉ちゃんの言った通り、変人でからかわれる事はなくなっていき、高校生になった今では全くなくなった。
実際に私より変わった奴が居たしね。
「二人で…楽しんでるかな?」
頬に何かが流れる。
あれ…? 雨…?
頬以外は濡れていない。
どうして…泣くの?
ずっと…ずっと…。
お姉ちゃんに助けて貰ってるのに…。
いつまで…悲しむの?
ねぇ、泣かないでよ…。
ねぇ、泣かないで…。
ブー、ブー、ブー、ブー…。
スマホのバイブ音が鳴り、画面を見ると
お姉ちゃんの名前が表示されている。
…どうしたんだろう?
私は涙を拭うと電話に出た。
<もしもし…。お姉…ちゃ…ん?>
泣かないで…泣かないで…。
<…うっ……うっ…>
<お姉ちゃ…ん? 泣い…てるの?>
<…うっ………うっ…>
<へ…東間…くんと何か…あった…の?>
<…うっ……うっ…>
<お姉…ちゃん…今、家…だよね?
私…すぐ…に家に…帰るか…ら待ってて…>
<ごめ…んなさい…>