青涙
あっ! そうだ!

変人…。

「へ…東間…ハァ…くん…」

後ろを振り返る…。

が、居ない。

あれ?

「ハァ…ハァ…」

隣の方から微かな息切れしてる声。

見ると

「東間…ハァ…くん…」

変人が隣で歩いていた。

いつの間に…。




もっと手…


握ってたかったな…。



朝のHRが終わり

隣には変人。

1限目が終わり

隣には変人。

2限目が終わり

隣には変人。

3限目が終わり

隣には変人。

4限目が終わり

隣には変人。

お昼休みが始まり

私はトイレに

隣には変人。

「トイレまでついてこないで!!」

「……」

「ねぇ…何で今日は休み時間のたびに
私の隣にいるわけ? 昨日は無視したのにさ」

「………」

「私が…誕生日プレゼントで物をあげなかったから…。
怒ってるの?」

「怒ってない…」

「じゃあ、何で無視したの?」

「だから…隣にいる…」

「えっ?」

「隣にいる…」



「あんたも…
無視した理由が分からないって事?」

変人が頷く。

「その理由を知りたくて…。
今日ずっと私の隣に居るの?」

変人が頷く。

「そっか…」

本人でも分からないのか…。

「もしかして…泣いてばっかりでうざい私を見ててが嫌いに…」

「好き…。




好き…」
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