婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
「……ムードないな、お前。キスの直後で噎せるなよ」
涙目の私に向けられるのは、そんな意地悪な言葉だ。
呼吸を整えながら反論しようと顔を上げると、再び樹さんの唇に塞がれ、声まで飲み込まれてしまう。
「んっ……」
一瞬前のキスよりも甘く深く絡められる。
胸がきゅんきゅん疼く感覚に溺れそうになり、頭がボーッとする。
目を開けていられず目蓋を下ろすと、その分だけ唇に与えられる温もりと感触が鮮明になって、胸の鼓動が臨界点を超えて高鳴り続けた。
最後に強く押し当ててキスの余韻を残すようにして、樹さんの唇が私の唇から離れた。
身体の力が抜け切って、樹さんの胸にしがみついたまま、トロンとした目で見上げる私に、彼はわずかに苦笑を漏らす。
けれどなにも言わずに私の身体を自分から引き剥がすと、スッと音もなくソファから立ち上がってしまった。
そして、私にクルッと背を向けて自分の部屋に足を進めてしまう。
全身が溶かされるような熱に翻弄されたすぐ後で、この素っ気なさがやけに堪えた。
どうしようもない寂しさを感じて、私は思わず彼の背中に呼びかけて止めていた。
「い、つき、さんっ……! 待って、あのっ……!!」
涙目の私に向けられるのは、そんな意地悪な言葉だ。
呼吸を整えながら反論しようと顔を上げると、再び樹さんの唇に塞がれ、声まで飲み込まれてしまう。
「んっ……」
一瞬前のキスよりも甘く深く絡められる。
胸がきゅんきゅん疼く感覚に溺れそうになり、頭がボーッとする。
目を開けていられず目蓋を下ろすと、その分だけ唇に与えられる温もりと感触が鮮明になって、胸の鼓動が臨界点を超えて高鳴り続けた。
最後に強く押し当ててキスの余韻を残すようにして、樹さんの唇が私の唇から離れた。
身体の力が抜け切って、樹さんの胸にしがみついたまま、トロンとした目で見上げる私に、彼はわずかに苦笑を漏らす。
けれどなにも言わずに私の身体を自分から引き剥がすと、スッと音もなくソファから立ち上がってしまった。
そして、私にクルッと背を向けて自分の部屋に足を進めてしまう。
全身が溶かされるような熱に翻弄されたすぐ後で、この素っ気なさがやけに堪えた。
どうしようもない寂しさを感じて、私は思わず彼の背中に呼びかけて止めていた。
「い、つき、さんっ……! 待って、あのっ……!!」