婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
ところが、それもこれも結局交換条件が成立してこそのもの。
私が昼間の恥ずかしい行為を樹さんに白状しなければ。


ここは絶対どうにかして誤魔化したいところ!……だけど……。


「じゃあ、言え。お前、俺になにした?」

「なにって、なにも……」


樹さんの言葉に若干の違和感を感じながら、誘導されるように口を開いて言い返した。


「言い換えようか。なにするつもりだった?」

「え、っと……」


なんだか完全に私が樹さんになにかしたことを前提に話が進んでいる気がする。
そこに嫌な予感がしながら口籠ると、樹さんは呆れたように眉を寄せて、はあっと太い息を吐いた。


「匂わせてやるくらいじゃ、わかんないか。仕方ないな、はっきり聞くか。帆夏。お前、昼間、寝てる俺になにしようとした?」

「……っ!?」


ニヤリと意地悪に笑われ、はっきりと向けられた質問にギクッとした時、樹さんが私の腕を強く引き寄せた。
ひゃっ、と短い悲鳴を上げながら、私は樹さんの隣にストンと腰を下ろしてしまい……。


「っ……!?」

「俺がここで寝てた時。……お前、こうやって触ってきたよな」


まさに昼間の樹さんがそうしていたように、彼は私を強引にソファに横たえた。
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