婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
ソワソワと辺りを見回しながら口籠る私に、青木さんは訝しそうに首を傾げた。
「帆夏ちゃん? どうかした?」
繰り返し訊ねられ、私は目を伏せたまま首を横に振った。
「いえ。す、すみません。なんでもないんです……」
なにを探しているか話したら、きっと青木さんは気付いてしまう、と思った。
だから私はそう言って取り繕うと、青木さんに大きく頭を下げた。
「探し物でしょ? 言ってくれれば……」
「いえいえ! ほんと、大した物じゃないんです」
明るくそう言って誤魔化しながらも、急いでバッグを肩に掛けた。
会議の後、行った場所を探してみなきゃ。
確かあの後コーヒーを買いに自販機に行ったから、まずは食堂フロア。
それ以外なら、業務時間中だし、私の行動範囲は途方に暮れるほど広くはない。
あの時乗ったエレベーターどれだっけ、と、そのエレベーターが到着するのを待ちながら乗り込んだ。
先客のおじさんに変な目で見られながらも、角っこにも目を凝らして探す。
食堂フロアに駆け込んで、自販機の周りだけじゃなくテーブルの周りや厨房の方まで探してみた。
だけど、見つからない。
「どうしよう……せっかく樹さんが誘ってくれたのに……」
「帆夏ちゃん? どうかした?」
繰り返し訊ねられ、私は目を伏せたまま首を横に振った。
「いえ。す、すみません。なんでもないんです……」
なにを探しているか話したら、きっと青木さんは気付いてしまう、と思った。
だから私はそう言って取り繕うと、青木さんに大きく頭を下げた。
「探し物でしょ? 言ってくれれば……」
「いえいえ! ほんと、大した物じゃないんです」
明るくそう言って誤魔化しながらも、急いでバッグを肩に掛けた。
会議の後、行った場所を探してみなきゃ。
確かあの後コーヒーを買いに自販機に行ったから、まずは食堂フロア。
それ以外なら、業務時間中だし、私の行動範囲は途方に暮れるほど広くはない。
あの時乗ったエレベーターどれだっけ、と、そのエレベーターが到着するのを待ちながら乗り込んだ。
先客のおじさんに変な目で見られながらも、角っこにも目を凝らして探す。
食堂フロアに駆け込んで、自販機の周りだけじゃなくテーブルの周りや厨房の方まで探してみた。
だけど、見つからない。
「どうしよう……せっかく樹さんが誘ってくれたのに……」