婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
私はちゃんと樹さんから伝えてもらってると思えるし、だからもちろんとても幸せ。
でもいつかは――。
樹さんが自分でなにかわかっていない私への気持ちに、答えを見つけて欲しいなとは思うけれど……。
両手をそっと下に下ろしながら、私は肩を竦めた。
「……贅沢、だよね。こんなに幸せなのに」
自分にそう言い聞かせながら、私は一度肩を動かしてふうっと息をついた。
その時。
「帆夏。お前、主役が客ほったらかして、こんなとこでなにしてんだよ」
海の風に身体を預けていた私の背後で、革靴がカツッと音を立てるのが聞こえた。
ハッとして振り返ると、髪をすっきりと固めた樹さんが、呆れた顔で腕組みしていた。
「お前がいなきゃ、カッコつかないだろ」
その姿に、一瞬記憶が重なってクラッとする。
半年前も彼は正装だった。
あの時は黒いタキシードだったけど、今は……。
「……でも、なかなかいい光景だな。海のど真ん中で、純白のヴェールを風にはためかせる花嫁。人生のうちで早々見れるもんじゃないと思えば」
振り返った私から少し離れた場所で立ち止まり、樹さんは目を細めながら首を傾げた。
私を見つめる樹さんの優しい瞳にドキッとしながら、私は海風にはためくヴェールを軽く手で押さえた。
そう。このプレツアーは、私と樹さんのウェディングクルーズツアーなのだ。
でもいつかは――。
樹さんが自分でなにかわかっていない私への気持ちに、答えを見つけて欲しいなとは思うけれど……。
両手をそっと下に下ろしながら、私は肩を竦めた。
「……贅沢、だよね。こんなに幸せなのに」
自分にそう言い聞かせながら、私は一度肩を動かしてふうっと息をついた。
その時。
「帆夏。お前、主役が客ほったらかして、こんなとこでなにしてんだよ」
海の風に身体を預けていた私の背後で、革靴がカツッと音を立てるのが聞こえた。
ハッとして振り返ると、髪をすっきりと固めた樹さんが、呆れた顔で腕組みしていた。
「お前がいなきゃ、カッコつかないだろ」
その姿に、一瞬記憶が重なってクラッとする。
半年前も彼は正装だった。
あの時は黒いタキシードだったけど、今は……。
「……でも、なかなかいい光景だな。海のど真ん中で、純白のヴェールを風にはためかせる花嫁。人生のうちで早々見れるもんじゃないと思えば」
振り返った私から少し離れた場所で立ち止まり、樹さんは目を細めながら首を傾げた。
私を見つめる樹さんの優しい瞳にドキッとしながら、私は海風にはためくヴェールを軽く手で押さえた。
そう。このプレツアーは、私と樹さんのウェディングクルーズツアーなのだ。