婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
会議の片付けの為に残る私を置いて、青木さんは先にデスクに戻っていった。
それを見送ってハンカチをテーブルに置いてから、一度思う存分ズビッと鼻を啜る。
心配はありがたいけど、薬を買いに外出も出来ないのは、まさに樹さんに断らなきゃいけないせいだ。
だって、この風邪は元々樹さんのせいなんだから。
昨夜意地悪に脱衣所で待ち構えられたせいで、完全に湯冷めして身体を冷やしてしまったせいなんだから。
頭の中で言い訳するうちに、昨夜のドキドキが再びぶり返してくる。
「仕事休む羽目になったら、樹さんに私の仕事全部被ってもらうんだから」
唇を尖らせながら、私は無意識にそう呟いていた。
「いっつも遠慮なく大量にコピー取りやらせてくれるけどさ。紙詰まり起こす度に『鈍臭っ』とか鼻で笑ってくれるけどさ。だったら自分もやってみろって言うの。あんな大量にとったらソートも追いつかなくなるし、一度は詰まるってもんでしょうが」
ああ、どうやら私、完全放置の同居三日目にして、すっかり独り言が癖になってしまったようだ。
「悔しかったら、もっと高性能のコピー機買ってよね。どれもこれも樹さんのせいだし。私が悪いんじゃないんだし」
会議室に誰もいないのをいいことに、私はぶつくさ文句を言いながらプロジェクターを片付けた。
その時。
「言っとくけど、独り言の責任までは被んねーぞ」
それを見送ってハンカチをテーブルに置いてから、一度思う存分ズビッと鼻を啜る。
心配はありがたいけど、薬を買いに外出も出来ないのは、まさに樹さんに断らなきゃいけないせいだ。
だって、この風邪は元々樹さんのせいなんだから。
昨夜意地悪に脱衣所で待ち構えられたせいで、完全に湯冷めして身体を冷やしてしまったせいなんだから。
頭の中で言い訳するうちに、昨夜のドキドキが再びぶり返してくる。
「仕事休む羽目になったら、樹さんに私の仕事全部被ってもらうんだから」
唇を尖らせながら、私は無意識にそう呟いていた。
「いっつも遠慮なく大量にコピー取りやらせてくれるけどさ。紙詰まり起こす度に『鈍臭っ』とか鼻で笑ってくれるけどさ。だったら自分もやってみろって言うの。あんな大量にとったらソートも追いつかなくなるし、一度は詰まるってもんでしょうが」
ああ、どうやら私、完全放置の同居三日目にして、すっかり独り言が癖になってしまったようだ。
「悔しかったら、もっと高性能のコピー機買ってよね。どれもこれも樹さんのせいだし。私が悪いんじゃないんだし」
会議室に誰もいないのをいいことに、私はぶつくさ文句を言いながらプロジェクターを片付けた。
その時。
「言っとくけど、独り言の責任までは被んねーぞ」