恋愛の始め方
「どこ行きたい?」

「帰りたい」

「それ、質問の答えになってないから」


かなから冷たい視線を浴びた。


「あたし引っ越してきたばっかで、こっち知らない。だから、かなが行きたいとこでいいよ」


そ。と一言だけ返事をし、慣れたように街の中を歩いてく。

そして見えてきた、居酒屋のようなお店。


「いらっしゃい。あ、かなちゃん。今日1人?」

「こんばんは。ううん、今日は友達と」


店員さんと目が合い、軽く会釈する。


「これまた、美人さん。ゆっくりしていって」

「あ、ありがとうございます」


挨拶を終え、席につく。


「志乃、ビールでいい?」

「うん」

「すいませーん!ビール2つと、適当につまみ下さい」


メニューも見ずに、かなは注文し、運ばれてきたビールジョッキを交えた。

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