恋愛の始め方
言うたいだけ言って、直哉はその場を後にした。

遠くなる直哉の背中を、あたしは睨み付ける。

何なのよ!


「あ!志乃」

「何よ」


イライラしながら、あたしは冷たく返事をする。


「宮里のこと、あんま虐めんなよ」

「は?」


意味わかんないんだけど!

直哉は背を向け、お気楽に手を振り歩いて行ってしまった。

何を伝えたかったか?さっぱり、わからないんですけど!

あたしはムッとしながら、その場を後にした。

受付で預けていた荷物を手にし、ホテルへと向かうタクシーを拾う為に外に出る。

キョロキョロ辺りを見るが、1台もタクシーがいない。

こういう時、普通は何台も列を作って止まってるもんじゃないの?

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