恋愛の始め方
「終わったの?」


チラッと腕時計を確認し、尋ねる。


「あぁ」

「お疲れ」


再び歩き出した間宮の背中を立ち上がることもせず、見送る。

だけど間宮はいきなり、立ち止まり振り返る。


「帰らねぇの」

「帰るよ」


今日は夜勤だし。

そういえば、間宮も夜勤だったな。


「今日、夜勤だろ」

「そ。そっちもでしょ」

「あぁ。送っていってやろうか」


それはどこまで?

あたしの家?

それとも、間宮の家に?

疑問はあったが、間宮の家でも寝れるし、何よりこの足で歩いて帰るのはキツイ。


「お願い」

「駐車場で待ってる」


それだけ言うと、間宮は再び歩みを進めた。

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