恋愛の始め方
ただ単に、近場で恋愛ごっこをしてくれる女を探してるだけだろう。

そんな恋愛ごっこに付き合うほど、あたしは暇じゃない。

風間は脳外科の医師で、メインは外来。

基本定時出勤の定時退勤で、時々ある当直をこなす。

だから、時間をもて余しているのだろう。

それに比べ、急なシフト交換や残業は当たり前。

文句はないが、時間もない。

そんな貴重な時間を、恋愛ごっこに費やすなんて考えたくもない。


「今欲しいのは、そんな好意じゃない」


正直、付きまとわれて迷惑だ。


「なら、お前は何が欲しいわけ」


欲しいモノはないが、今はただこの行為の続きがしたい。


「今は、あなた」


そうは言い、あたしは間宮に自分の唇を押し付けた。

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