君と私の恋愛経験値
「え、っと、田村くんのこと?」
「…ん、そいつ」
どかっと私の椅子に座って
じっと見つめてくる。
うう、何がそんなに気になるの!?
「どうって…普通、だったよ。」
「普通?」
「うん、いい人だった。」
「…へー」
ちゃんと答えたのに、興味のなさそうな返事。
ほんとにちょっとおかしいな、貝斗。
「あ、あと田村くんに誘われてバレー部に入ることになった」
まあ…あんまり乗り気じゃ、ないんだけど。
「お前……、怪我平気になったの?」
「え、貝斗怪我のこと…」
私が怪我をした時、貝斗はすでに遠くに行ってしまっていて離れ離れだった。
だから、貝斗は怪我のことを知らないはずなのに…
「母さんから聞いた。」