ケダモノ、148円ナリ
早朝、玄関のチャイムが鳴って、明日実たちは目を覚ました。
「は、はい?」
と明日実が出ようとすると、貴継が止める。
「待て。
こんな朝早くに誰が来るんだ?」
なにか気になるじゃないか、俺が出る、と言う。
「新聞屋さんかもしれません」
「なにしに」
「……新聞入れ間違えたから返してください、とか?」
阿呆か、と言いながら、顕人と手をつないだまま、貴継はインターフォンを確認に行った。
「知らない女だな」
え? と明日実もそちらを見に行く。
「……この方、おにいさまの婚約者の方じゃないですか?」
明日実のその言葉に、貴継に引きずられながらも、塞いでいるかのように俯きがちだった顕人が顔を上げた。
「お前、会ったことあるのか」
と問う貴継に、
「いえ、ショートカットなので、なんとなく……」
と答えると、そりゃ、お前の妄想の中での話だろ、という顔をする。
顕人が二人の隙間からカメラの映像を確認した。