ケダモノ、148円ナリ
 



 ちょっと不安なんだが、と貴継は思っていた。

 前から思ってたんだが、もしかして、こいつ、ちょっと弱ってる男が好きじゃないか?

 俺が弱り気味のときもやさしいし。

 顕人の方を振り返ると、こう着状態のようで、腕を組んで黙って顕人を見下ろす真冬の前で、顕人はただ項垂れて正座させられている。

「おい」
と小声で明日実に呼びかける。

「お前、顕人のどんなところが好きなんだ?」

「ど、どんなって言われても」
と明日実は赤くなって言う。

「えーと。

 た、頼りになるところとか?
 爽やかで素敵なところとか?」

 今、地球上でもっとも頼りにならず、素敵でない感じなんだが……と後ろを振り返って思う。

 黙っている真冬は、そんな明日実の言葉に聞き耳を立てているように見えた。

「頼りになるから好きになったのか?
 それなら、俺だって、頼りになるぞ」
と貴継は主張する。
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