柔らかな彼女

欲しくて止まらない Ⅱ

「好き。」

って、抱きついてきた彼女を両手で受け止めて次、俺どうしたらいいんだ?

最後までいいのかな?

っていうか、今日の今日で、本当にいいのか?さあや?てまりで、口説いてくるお客を
あっさり、かわしていた”さあちゃん”と今日、俺の彼女になった”さあや”のギャップに
どう対応したらいいか、わかんなくなってる。

「さあや、これ以上、くっつかれたら、もう俺とまんなくなるよ。いいの?」

「・・・たけは、最悪。」

えっ?!最悪?なんで?
びっくりして、彼女の顔を見ると頬を染め上目づかいにこちらをにらんでいる。

「初めて、会った日から、ずーっと、あんな目で私のこと見てたくせに。
こんなに近くに、2人でいるのに、なんで何もしないで平気なの?」

恥ずかしそうに、でもはっきり言われた。

「私は、キスしたい。触って欲しい。し、触りたいよ。」

俺が、初めて会った日からずっとすきだった柔らかい声で囁かれたら、もう理性なんて
ふっとんだ。

彼女の唇に、ぶつかるようなキスをして抱きしめた。

「ごめん、俺だって、さあやに触れたい、キスしたい。でも急展開過ぎて遠慮した。
あせって、傷つけたくないから。」

「焦ってくれないほうが傷つく…。」

と今度は彼女からキスしてくれた。

もう、その後はどっちがどっちか、よくわからないまま二人でぐちゃぐちゃに溶け合った。


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