柔らかな彼女
一気に昇りつめそうになる自分に、頭の中でまだ、だめだってストップ
をかける。
彼女が最高によくなるまで、彼女の表情を確認すると目のふちを赤く
染めて、息を弾ませながら下から見上げられる。

うわっ、エロい。
やばい、こんなの、てまりで一目惚れしたけど、一気に恋に落ちたけど
こんな顔するなんて、想像してなかった、反則。

そんな彼女の表情をみて、彼女の中の自分が力を増したのがわかった。

「きゃっ・・・。」

彼女にもダイレクトにつたわったらしく、少し声をあげ、身体がびくっと
反応し、さらに締め付けられる。
二人の身体が、正比例して昂ぶっていく。

「ごめん、さあや、かわいすぎて・・・、そろそろ限界かも・・・。」
彼女の耳に軽く唇をあてながら囁き、動きを早くしていく。


「わ・・たしも、もう、ムリ・・・。だか・・・ら。」
彼女は首を左右に振りながら、いやいやするみたいに息を荒げ腰が
逃げるように少しずつ、ずり上がっていく。

オレは逃がさないように、もう一度彼女の腰をしっかり掴み引き寄せる。

彼女の身体が、跳ねるみたいに仰け反った一瞬あとに腰がとけるような
感覚がひろがる。

そのまま、彼女を抱きしめ頬や額に何度もキスする。

「ふふっ・・・。わたし、変ね。おとといの夜まで、ただのお客さん
だったのに。こんなに何度も・・・。
てまりで働いてから、お客さんと個人的にお付き合いしたことなんて
一度もなかったのに。なんでこんなになっちゃったんだろう?」

「ごめん、オレのほうこそ。
確かに、一目惚れして、好きだったけど・・・
いい歳して、がっつきすぎだよな。言っとくけど、オレだって
飲みに行った店の女の子と、どうにかなったのなんて初めてだよ。
て、いうか、最初で最後。」

もう一度、ぎゅっと抱きしめて

「身体、大丈夫なら一緒にシャワー浴びて出かけよう。
日曜日終わっちゃうよ。」

「一緒に?!」

「別々に浴びる時間が、もったいない。明日から仕事だよ。」

と顔を覗き込むと、すこし照れたように

「うん・・・。」

と頷いてくれた。




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