イジワル副社長と秘密のロマンス
「……小……うーん……中学生、ですか?」
言いながら、ちらりと彼女の目線が俺の頭の方に向けられる。
“中学生”という言葉にどんな疑問を含ませているのかが分かった気がして、俺は彼女から顔をそむけた。
「小学生」
「あっ。やっぱりそうだよね! 私も小学生だよ。6年。あなたは?」
納得いったような声と顔をされた。分かりやすすぎて、なんだか面白くない。
俺が中学生なのか、それとも小学生なのか、予想が難しかったのだろう。
その理由は、間違いなく俺の身長。それほど高くない。今目の前にいる彼女より……少しだけ、本当に少しだけ、俺の方が小さい。
背は低いのに、態度はでかく見える。そんな感じで、中学生なのか小学生なのか迷ったのだろう。
「5年生、かな?」
「6年!」
にこやかに、しかもお姉さん口調で言ってきたから、唸るように言い返した。
「そっ、そうなんだ。一緒、だね」
ちょっぴり口元を引きつらせた彼女から再び顔をそらし、俺はひとりソファーへと向かっていく。
昴じいさんがユメ用のクッキーを手に持ちながら、キッチンから出てきた。