イジワル副社長と秘密のロマンス

首を傾げた瞬間、白濱副社長が耳元でこっそりと囁きかけてきた。


「それとも、彼氏がほかの女と相思相愛みたいな空気発してるところなんて見たくない? 撮影前からあんなに密着してるし」


言われて、ちらりと樹君たちを見てしまった。

樹君の腕に津口さんがもたれかかっている。胸を押し付けてるように、見えなくもない。確かに密着している。


「藤城弟、下手したらこのまま心変わりしちゃうかもしれないよ。すっかりその気になっちゃって、今夜自宅に可菜美を連れ込んでるかもね。キミは今夜、連絡しない方が良いかも。繋がらなかったらショック受けちゃうから」

「やめてください! 今夜は私と食事の約束してくれてますから! 約束を破ってまで、樹君はそんなことしません! ぜっったいに、しません! 適当なこと言わないでください!」


かっとなって言い返すと、ふふっと笑い声が返ってきた。


「必死になっちゃって。君、可愛いね」


さらりと吐かれた褒め言葉に身を強張らせると、彼が笑みを深めた。

私を見つめている白濱副社長の瞳が、妖しく輝いていく。


「俺、可愛い子、大好き。君が俺に心変わりしてくれてもいいんだよ?」


顔を近づけ、そして私の頬に触れ、低く囁きかけてきた。

無意識に半歩下がった瞬間、近距離にあった白濱社長の顔が歪んだ。


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