イジワル副社長と秘密のロマンス


「ほんと会いたかった! やっぱカッコいい!」

「カッコよすぎ! やばい、テンション上がる!」

「千花から聞いたけど、東京に住んでるんだってね。もしかして芸能事務所に入ってたりしない?」

「オーラが芸能人っぽいよね。モデルとかもやってそう。何かの雑誌に載ったことは?」

「そうだ! 写真撮っていい?」

「やだ。絶対やだ」


一気に距離を詰めてきたうえに、迷惑な要求をしてきたから、俺は思いっきり顔をそむけた。

これ以上話したくなくて背まで向けると、困惑の声が聞こえてきた。もちろんそれにも反応しない。


「そ、そうだよね。写真は嫌だよね。ごめんごめん……でもね、私たち、本気でもう一回会いたいと思ってたんだよ。本当だよ?」

「そうそう。会いたいって千花に何度もお願いしてたのにさ、全然連絡くれないんだもん!」

「かと思ったら、自分はデートしてるし! ひどい!」


俺が身体全体で拒絶したのが悪かったのか、二人は千花を槍玉に挙げ始めた。


「ごめんね……でも、樹君いろいろ忙しそうだったから」

「そんなこと言って、こうやって自分は彼を連れまわしてるじゃん!」

「ってか、彼女でもなんでもないんでしょ!? なんで千花が独り占めしてるの? 私たちも友達になりたいんだけど!」



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