サヨナラの行方



ギュッと自分の手首を握りしめ、必死で怒りを抑えているようにも見える。

それを見て、知らぬ間に握りこぶしを作っていた俺も冷静にならないといけないと思った。



「こうなってしまった以上、もうどうすることも出来ません。こんなこと、想定していなかったと思います。
だけど、あえて聞きます。どうなさいますか?」



逢って全てを決めると言っていた。

だけど、池田の言う通りもう2度と逢えないなんて考えてもいなかった。

そんなこと、ある訳がなかったから。

頭の片隅にもなかった。

だから、そういう場合のことなんて、考えていない。

それでも、心は決まった。

もう、迷いはしない。



「別れる」


「え?」


「アイツと離婚する」


「いんですか?昇進が遠退きますよ?」




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