サヨナラの行方



ある程度分かっていたはずのことなのに、意地悪く聞いてくる。



「そんなことはどうでもいい。今更償うことは出来ないけど、悠月以外とこれ以上は一緒にいたくない。
それに今、殴りたい」



本当に、そう思った。

冷静にならないといけないのに、自分だって悪いのに。

でも、アイツがでしゃばらなければ、こんなことにはならなかった。

そう思うからこそ、あの女を許すことは出来ない。

これ以上、一緒にいることも出来ない。



「殴ったら、DVとかで訴えられますよ。
とにかく、穏便にすませて下さいね。難しいだろうけど」



少し笑いながら言う池田も、本当はめちゃくちゃに言ってやりたいし、殴りたいだろう。

だけど、そんなことは出来ないから。



「分かっている。でも、全部言う。常務や社長とも話す」




< 118 / 317 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop