サヨナラの行方



「ならいいです。
頑張って下さいね。私は、それしか言えないので」



安心したように言う池田は、最初からこるを望んでいたのだろう。

お互いの情報交換以上に、俺の動向を気にしていたのだろう。

口に出しては言わないけど、俺のことも許せないはずだから。





次の日、驚いたことに悠月が死んだことは社内に知れ渡っていた。

俺はもちろん、池田が話した訳でもない。

だけど、知れ渡っていた。

理由は、悠月と同郷のヤツがいて、そいつが人に聞いてそれを社内で話した。


同郷のヤツがいたことには、俺も池田も驚いた。

池田が探っていた時は、関わりたくなくて黙っていたらしい。

でも、死んだと伝わってきて言わない訳にはいかないと思ったって。

それについては、とやかくは言えない。

不倫なんかに関わりたいヤツなんていないだろう。




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