サヨナラの行方
普通は、奥さんがいるのに他の女は見ない。
ましてや、自分の娘のことだ。
怒るのは当然だ。
「正直言って、常務の娘さんと結婚したのは、昇進するためです」
「なに?」
その言葉に反応したのは、社長だった。
「僕は、仕事人間です。昇進のためなら、何でも利用します。だから、話しを聞いた時飛び付きました」
「だけど、初めはそれでも、一緒にいるうちに好きになったのでは?」
「好きにはならなかったです。一緒にいるうちに、自分の好みには当てはまらないと」
社長の問いにも、嘘をつかずに正直に答えた。
「それで、澤村さんと関係を持った?」
「元々、2年前ぐらいまで付き合ってました。会社にも知り合いにも内緒で。今回、秘密に出来る相手が必要だったので、悠月に目をつけました」