最後の瞬間まで、きみと笑っていたいから。

「え?」


声のした方を見ると、うつむいたままの多賀宮くんが、私に向かって片手を伸ばしていた。


「えっと……お手?」

「ちげぇよ!」


私のボケを全力で否定した多賀宮くんは、体を起こし私の腕を掴んで引き寄せた。


「ひゃあ!」


腕を引っ張られて、当然私はよろめいて。悲鳴をあげると同時に、彼の腕が私の背中に回った。


私の心臓がありえない速度でドキドキして、血が全身を回りすぎて顔が熱くて、のぼせそうで。


真正面からぎゅっと抱きしめられて、多賀宮くん自身が熱くて、頭がボーッとして。

体全体、くっついたところから溶けてしまいそうで……。


私、このままじゃ、死んでしまう……!


「ちょ、多賀宮くんっ……」


どうしていいかわからずにジタバタしたら、彼の腕に力がこもった。
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