王太子様は無自覚!?溺愛症候群なんです
「いやっ」
ラナは反射的になにをされるのかを悟り、手でフベルトスの顔を押しのける。
本当は触れる距離にいる彼の身体からも逃げたかったけれど、足枷を押さえられているせいで叶わなかった。
ラナは背中にあたるベッドにできるだけ身体を寄せ、目を見開いて男を見た。
今までなぜぼうっとしていられたのかもわからないくらい、全身が鳥肌を立てて男を拒絶している。
「おや、こりゃじゃじゃ馬だな。久しぶりにそんな反応されたよ。俺の妻はみんな、手に入れてから一週間後には逆らう気力がなくなってしまうんだ。心配しなくても、きみもいずれすんなり俺を受け入れられるようになるさ」
フベルトスは楽しそうに言って灰色の目を歪めると、ラナの髪を鷲掴んで立ち上がらせた。
そのまま彼女を硬い寝台の上にうつ伏せに押し倒す。
「痛い!」
背後からのしかかったフベルトスは、ラナの両腕を背中で押さえつけて体重をかけた。
ラナは必死に身体をよじったが、男の下からは逃げられない。
フベルトスはラナの耳元にふっと息を吹きかけ、呪文のように囁いた。
「まずひとつ、妻は俺に逆らってはいけない。なぜなら俺の物だからだ。きみはこれから俺を満足させるためだけに生かされる。これを破ったらどういうふうに痛めつけられるか、今から教えてあげるからね。優しくしてほしかったら次からは気をつけるんだ」
フベルトスの手がするりとラナの脇腹を撫で、そのままドレスの裾をたくし上げる。
ラナがどんなに暴れてもビクともしない。
「やめて、離して!」
ラナは必死に訴えたが、男は聞き届けてくれなかった。