溺愛〜ラビリンス〜
「爽?死にたいの?」
渉が面白そうな顔をして言うと爽は真っ青になり
「し、死にたくない!」
と渉の背後に隠れた。
「…まったく爽は仕方ないな…」
渉がため息をついた。
「爽くん大丈夫?」
柚が心配そうに聞くと、爽は捨てられた子犬の様な目をして柚を見た。
「ユズユズ…翔真がいじめる…」
「爽くん…大丈夫?翔兄ぃ、爽くんいじめちゃダメでしょ!」
柚が俺を非難めいたまなざしで見つめ怒る。
「柚?何で俺が怒られるんだ?俺の物に手を出そうとした爽が悪いだろ?」
「えっ!爽くん…翔兄ぃの物取ろうとしたの?」
柚は俺の言葉をそのまま受けとり爽に聞く。爽は返事に困っている。
その時ドアが開いた。凌と健人が入って来た。
二人は部屋の妙な雰囲気に気がつき凌が聞いてくる。
「何かあった?」
「凌くん…翔兄ぃの大事な物を爽くんが取ろうとして翔兄ぃが怒っちゃたの…」
健人が爽に近寄り聞く。
「爽?何やったんだ?」
「俺は何もしてない!ただユズユズと話しをしていただけだ…」