溺愛〜ラビリンス〜

上森が教室の中に消え俺は廊下を途中まで行ってから柚のクラス付近に戻る。


少しして淳稀が登校して来た。淳稀を見て柚の表情が固まる。
柚の傍にいる親友二人も緊張している。同じクラスのブラックホークスのメンバーは少し離れた所で臨戦体制に入っている。教室の空気ははりつめて凍りつきそうな感じだ。
淳稀は教室に入ると柚の姿を確認したのが後ろ姿でも分かった。そして視線を反らして自分の席へ向かった。

柚はやっとホッとした表情になっていて、親友が心配して何か話しかけていた。


教室に入って行くべきか?でも淳稀は何もしていないし既に自分の席に着いている。

柚の引きつった笑顔が見えるが、俺はそのままにする事にした。

もうすぐHRが始まる時間だ…不安がない訳じゃないが、上森に連絡も頼んだし一先ず自分の教室に向かった。


教室に入ると待ち構えていた様に大輝が俺に近づいて来た。


「何で俺を置いてくんだよ…龍也と二人でさっさと行っちゃってひでぇよ!悠斗は俺と龍也の扱いが違う!」


拗ねた様な表情で言う。お前が拗ねても全然可愛くないからな?俺は呆れながら大輝を見る。





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