溺愛〜ラビリンス〜
お姉さんの声に反応するようにイルカが登場してきた。
勢い良く泳いでいたかと思ったら、ジャンプをした。三頭のイルカが見事に揃ってジャンプしたので思わずびっくりしていたら、次の瞬間バシャーンと大きな音をたて水しぶきが飛び、観客席にもたくさんはねてきて前の人は少しかかったようだった。
「凄いね!」
私が興奮して言うとゆうくんは笑った。
「クッククッ……柚、興奮してんな?」
楽しそうに言うゆうくんに我に返って見れば、私は思わず隣にいるゆうくんの袖を握りしめていた。
「あっ…ご、ごめんね!」
慌てて手を離すと、ゆうくんは何とも思っていないようで笑顔を向けてくれた。
「平気だ。気にすんな。」
私も笑顔で頷くと、視線をショーに戻した。
イルカ達はプールをクルクルと旋回していた。
「まずは…いつも元気でやんちゃなマール!」
お姉さんが名前を呼ぶと三頭のうちの一頭が旋回の輪から外れ大きくジャンプした。
「はーいマールありがとう。次は…華麗な演技でショーを盛り上げてくれる可愛いリリーでーす」