溺愛〜ラビリンス〜
病室の手前にある部屋で、服の上から簡易の白衣のようなものと、キャプを被りマスクをしてから、手をアルコールで消毒して病室へと入った。
翔兄ぃのベッドに近づくと緊張が高まった。
静かに近づくと、翔兄ぃは口に管をつけられ、体にもいくつもの器機が取り付けられていた。そして、左腕には点滴がされている。とても痛々しい様子にショックを受けて体が強張る。
いつも元気で活発な翔兄ぃが見る影もない…
「柚…」
お母さんが私の肩を抱きしめてくれる。
「お母さん…」
「しっかりして…」
お母さんの言葉に頷いてもう一度翔兄ぃを見る。
翔兄ぃはピクリとも動かず、目を閉じている。
罰が当たったのかな…私が翔兄ぃを選びながら、ゆうくんを一度とは言え、受け入れたりしたから…罰が当たったのかもしれないと思わずにいられなかった。
ごめんなさい…翔兄ぃ。私に罰が当たるのが当然なのに、翔兄ぃがこんな目に遇っちゃうなんて…
私は翔兄ぃが目を覚ますまで、一生懸命看病をしようと改めて決意した。