溺愛〜ラビリンス〜

「看護師さん、ありがとうございます!」


私は看護師さんに頭を下げお礼を言った。
看護師さんは笑顔で、じゃあ何かあったら声かけて下さいと言って仕事に戻って行った。


「柚、早速だけど翔真の顔も見たし、あなた一旦家に戻ってシャワー浴びて休んで来なさい。それと戻る時、翔真の物で足りない物を取って来てくれないかしら?」


「えっ?」


「お父さんが今朝翔真の物持って来てくれたけど、やっぱり男はダメね…足りない物がいくつもあるんだもの…」


お母さんはブツブツとお父さんに文句を言っている。
仕方ないよ…お父さんは家の事なんて何も普段しない人なんだから。何処に何があるのか分からないのに、必死に探して持って来てくれたんだと思う。


「お母さん、こっちは私がついているから、お母さんが家で少し休んできて?看護師さんが言うように体がもたなくなっちゃうからね?」


「柚…あなたが先に休みなさい。疲れた顔してるわ。」


「私は大丈夫だから、お母さんゆっくり休んできて?」


「良いの?」


「うん。」





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