溺愛〜ラビリンス〜
「柚ちゃん…おばさん達は?」
空気を変えるように渉くんが話題を変えてくれた。
「お父さんは仕事に行ってもらった。何かあったらすぐ駆けつけられるようにしてくれているの。お母さんはさっきまで一緒にいたんだけど…昨日からずっと翔兄ぃについていたでしょ?かなり疲れていると思ったから、一旦帰って休んでもらった。お母さんが戻ったら、交替で私が帰る事になっているんだ。」
私も空気が変わってホッとしたので、口が軽やかになって質問に答えた。
「そうか…じゃあ家に帰る時は俺達で送迎するからね?」
「えっ?」
渉くんが笑顔からまじめな表情に変わって、副総長の顔を私に向けた。突然思いもよらない事を言われ、どう返事して良いのか分からなくなって戸惑っていると、横から爽くんがフォローするように言葉を続ける。
「ユズユズ?俺達も交代で病院に詰める事になっているから…ユズユズが帰る時にいる奴が送って行く。ユズユズはうちの姫なんだから、移動するなら送迎も警護も必用だろ?」