溺愛〜ラビリンス〜
「…あの…」
私はまだ姫のままでいて良いんだろうか?翔兄ぃだって目覚めたら、ゆうくんとの事、呆れてしまうかもしれないし…私は姫でいる資格なんてないのに。それなのに姫としてみんなに守られていて良いんだろうか?
どうすれば良いか分からなくて、取り合えず翔兄ぃが目を覚ますまでの間、姫でいるのをやめて翔兄ぃが目覚めたら決めてもらおうと思ったけど、自分の思いをうまく言葉にする事ができなくて、どう伝えれば良いのか悩む。
「柚ちゃん?」
私の様子がおかしいと思ったみたいで、渉くんが心配そうに声をかけてくる。その声に我に返って、慌てて二人に笑顔を作った。
「アッ…ごめんなさい。あの…色々気を使ってくれてありがとう。でも…あの…私、翔兄ぃが目を覚ますまで、姫としての立場は一時保留にしようと思うの。だから送迎はしなくて…」
「柚ちゃん!駄目だよ?」
私が何とか自分の考えを話していると、渉くんがいつにない厳しい口調で私の言葉を遮った。
「渉くん?」
突然の渉くんの豹変にビックリしていると、渉くんの表情はいつもの優しいものになった。