溺愛〜ラビリンス〜
「柚ちゃんの事だから、色々自分を責めたり、悩んだりしてしまうのは分かるけど、勝手に姫としての立場を下りたり、保留にしたりしないでね?姫としての立場はそんな簡単なものじゃないんだよ。」
ピシャリと有無を言わせない言い方をする渉くんに、反論する事ができる雰囲気じゃなくて、何よりも渉くんの言っている事はもっともで、何も言えなかった。
私は今まで翔兄ぃをはじめ、チームのみんなに守ってもらってきた。それなのに罪悪感や自責の念から、自分の思いを優先して勝手な事を言ってしまった。
「…ごめんなさい。」
俯いたまま小さな声で謝った。自分が情けなくて泣きたくなる。少し涙声になってしまった。どうしようと思うけど、顔を上げる事ができないし俯いたままでいた。
「柚ちゃん…ごめんね。怒ったんじゃないから、気にしないで?だけどね柚ちゃんはうちのチームの姫として、隣県のチームやその他各方面に知られているから、柚ちゃんがどう思っていても周りはそうは思ってくれない。可哀想だけど警護は必用なんだ。分かってね?」
渉くんが心配して肩を抱きしめてフォローしてくれる。
私が悪いのに…また気を使わせてしまっているのが心苦しい。