溺愛〜ラビリンス〜

「…ううん、渉くんは悪くないよ…私こそごめんなさい。」


何とか涙を堪え顔を上げると、できるだけ明るい声でそう言った。

渉くんが言った事はもっともだ。自分の馬鹿さ加減に恥ずかしくなる。渉くん達は全然悪くない。私が馬鹿で我が儘なだけ…やはり落ち込んでしまう。


「ユズユズ?翔真は俺達にとっても大切な存在なんだ。だから目を覚ますまで俺達も傍に居たいんだ。ついでにユズユズの事も守る。翔真の事がメインなんだから、ユズユズはオマケだと思って今は深く考えんなよ!」


爽くんが気を使って、爽くんなりの優しいフォローをしてくれる。本当に優しいんだから…


「…爽くんありがとう。」


「柚ちゃん今はあれこれ考えるのはやめよう?姫の件もそれ以外の事も、翔真が目覚めてから話し合って、それから考えたり悩んだりするんでも遅くないでしょ?」


渉くんの提案は、私の気持ちを少しでも楽になるようにだろう…本当にこの人達には感謝しかない。


「…そうだね…そうする。」


「よし!そうと決まったら、メインの翔真の様子を見に行こうぜ?」


爽くんがICUの病室へ向かって歩き出す。





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