溺愛〜ラビリンス〜
「渉くん…私…ゆうくんに私の気持ちを伝えたの。私は…翔兄ぃの事が一番大事だって…ゆうくんは…私の結論を受け入れてくれた。」
「…そう。」
渉くんは私の話しを静かに聞いてくれた。
「でも…ゆうくんにはゆうくんの想いがあって、その気持ちを整理する時間が必要だったんだと思う…ゆうくんは私の結論を受け入れてくれたけど、でもそれと自分の気持ちを整理する事は別なんだよね…私…初めて泣いている…私にすがって頼み事をするゆうくんを見たの。そんなゆうくんを切り捨てるような事…私にはできなかった。」
「柚ちゃん…」
渉くんは辛そうな表情で私を見つめていた。
「決してゆうくんが無理強いしたんじゃない。私にはゆうくんを切り捨てるような事できなかったの。私がそう決めた。でもね?ゆうくんも私もお互いこれが今までの私達の関係を終わりにする為の儀式みたいなものだって分かっているの。」
「だから…悠斗はもう柚ちゃんに会わないって言ってたのか?」
「えっ?」
渉くんが納得したように言った言葉に思わず驚きの声を上げてしまった。