溺愛〜ラビリンス〜

「昨夜、凌達にそう言ったらしい。」


「そう…なんだ。」


「柚ちゃんと話し合って決めた事じゃなかったんだね?悠斗が決めたって事か…」


渉くんは私の表情や雰囲気から全てを悟ってそう呟いた。


「渉くん…私はゆうくんも翔兄ぃも傷つけてしまったのかな?私が決めた事はみんなを傷つけたり、不幸にするだけだったのかな?私は…どうすれば良かったの…」


ゆうくんが私にもう会わないって言った事がショックだった…ゆうくんは私を見るのが辛いからそう言ったのか…それとももう吹っ切って私なんか顔も見たくないのか…分からないけど、小さい頃からずっと傍に居てくれたゆうくんとの距離が離れて行く事が、築いてきた関係が変わってしまう事が悲しかった。私達の関係が変わる事は、翔兄ぃを選ぶと決めた時から覚悟していた事だったのに…


「柚ちゃん…何が正解で何が間違いかなんてこの問題にはないと思うよ。多分…柚ちゃんがどんな結論を出しても誰も傷つかない結論なんてなかったと思うしね。これは避けては通れない事だから…それに翔真も悠斗も、柚ちゃんが決めた事を尊重していた…だからアイツ等は柚ちゃんに傷つけられたなんて思わないよ。長い付き合いの俺が言うんだから間違いない。」





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