溺愛〜ラビリンス〜
「こちらこそよろしくね?柚ちゃん…翔真の代わりなんだから、何でも言ってくれよ?」
渉くんの言葉に私は笑顔で頷いた。
渉くんと話した事で気分が楽になっていた。渉くんには感謝だ…
「柚ちゃんが結論を出して一歩を踏み出したなら、俺達もそのつもりで翔真と柚ちゃんをフォローするから。柚ちゃん?だから翔真が目覚めたら、ちゃんと翔真に自分の気持ちを伝えるんだよ?」
「えっ!」
渉くんの言葉に思わず驚きの声が出てしまった。ゆうくんには翔兄ぃを選らんだと…好きだと言ったのに、今の私は…翔兄ぃに伝える事に戸惑っている。渉くんの今の言葉でその事に気づいてしまった。
今の状況が、そんな事を考えられる状況じゃないし、それに…翔兄ぃが大変な時に私は、ゆうくんと一緒にいた…その事が私の中で喉に小骨が刺さっているような、スッキリしない、苦しい、そんな気持ちでいるから…気持ちを伝えるなんて考えられなかった。
私は翔兄ぃを選らんだはずなのに…翔兄ぃが目覚めた時、どうして良いのか分からないでいる。翔兄ぃには早く目を覚まして欲しい。元の元気な翔兄ぃに早く戻って欲しいと願っているのに…渉くんの言葉で、翔兄ぃが目を覚ますのが怖いと思ってしまった…