溺愛〜ラビリンス〜

「そうか…アイツ等にも礼を言わなきゃな?連絡頼んだぞ?」


「うん!渉くん達すっごく喜ぶよ?私…渉くん達とっても心配してくれてたの…事故の時も傍に居たからみんな責任感じているの…だから早く安心させてあげたい…翔兄ぃは友達に恵まれたね?」


柚は嬉しそうにそう言うと、少し視線を落としてさっきより小さい声で


「…私も渉くん達には本当に感謝してる。」


と呟いた。
その言葉が俺が目覚めるまでの間にあった様々な事に柚が苦しんだり悩んだり、体力的な限界にあったり…大変だった事が伺えた。


「…そうか。」


柚の心の内が分からず不安になるが、今は触れずにそう答えた。


「…翔兄ぃ?私みんなに連絡してくるね?」


「あぁ…」


「多分、お母さん達駆けつけると思うから、今のうちに少し休んでおいて?」


「そうだな…柚はどうするんだ?」


「クスッ。お母さん達が来るまで居るよ。だからゆっくり休んで!」


柚がまだ近くに居てくれると聞いて、安心と嬉しさで胸がいっぱいになる。


「分かった。」


「翔兄ぃ…おやすみ。」


柚はそう言うと病室を出て行った。




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